2005年の釣り人達


ほの字



何度も色々なところで書いたり話したりしているが、ソウル釣りクラブを作り、韓国での釣りができるようになるきっかけは東部二村洞での2流3氏との出会いであった。

それから半年が経ち、この間何人の仲間と、何度釣りに行ったのだろう。

天気が良く、冷えたビールが旨かったときもあれば、予想外に荒れた日や寒さに耐えつつ焼酎をあおった日もあったはずだ。たくさん釣れた日ばかりでは当然なく、貧果に肩を落としたこともそう稀ではなかった。しかし、なんだかんだ言いながらも釣行後の反省会では、刺身や煮物、差し入れのポテトサラダや釜山沖のカンパチやら、もらったり作ったり酔っぱらったり、実に楽しい反省会だったと思う。

メンバーも産声を上げたときの3人から、現在では25人を確実に超えそうな勢い。そのメンバーも、釣り歴うん十年のベテランもいれば、入会したけどまだ釣りはしていませんという人もいる。

楽しく今年の釣りができたのも、これら仲間の力によるところが大きい。


そこでお互いの労をねぎらい、来年の活動の端緒とすべく12月10日に鷺梁津でソウル釣りクラブ初の忘年会を開催した。開始時刻に集まったのは予定者の半分に満たない。会長の人徳(の欠如の為)であろう。

本来、釣りクラブであれは自前で釣った魚を並べ、食しながら釣りの技術論でも戦わせるべきであるかもしれないが、こんなこともあろうかと事前に「会長の弁明」で言い訳してある辺りに「軟弱なDNA(by 2流3氏)」が見え隠れする。目の前のヒラメやらウロやらエビの塩焼きなどを口に運び、ビールや焼酎を呷りながら、遅れてきたメンバーが着席する度に乾杯を叫んだ。


さて我々の最初の忘年会では、これまでの釣果や功績を踏まえて数々の表彰も行った。今期のディフェンディング・チャンピオンでもあるので、ここに記録しておかなくてはなるまい。

栄えある第一回目の「ソウル釣りクラブ大賞」には、車及び運転役務の提供、珍道中の主役、毎回の釣行への参加などなど、他を圧倒する実績でビギ氏が選ばれた。

「大物賞」には未実測参考記録ながら推定65cmのヒラメを釣った2流3氏が、さらに「技術賞」にはたまたま釣れたサバをエサにヒラメを釣り上げた不肖ほの字が選ばれた。

そして、多くの料理人を輩出し、かつ同氏の料理があまりにも素人のレベルからかけ離れた素晴らしいものであったことから「功労賞」と「おいしかったで賞」が2℃氏に、クラブの合言葉ともなったキャッチアンドイート氏には、それまでの韓国での釣りルート開拓の功を称え「功労賞」が、SJCの公認化に裏からも表からも力をつくしたハッチ氏にも「功労賞」が贈られた。

淡水界の重鎮である国士氏には、意外や意外、海の魚で作った煮付けがことのほか美味しかった点が評価され「おいしかったで賞」が、石兵衛氏にはいつも謙虚な釣果を称え「今後に期待しま賞」という、いささか不名誉な賞が贈られた。尚、同氏はこれを予感してか、表彰式には参加しなかったが、欠席された国士氏同様非常に残念である。

さらに、済州島に行くつもりだったが、朝っぱらからビールを飲んでキャンセル待ちしているうちに何故か麗水に着いてしまったとか、暗いうちに船に乗せられ懐中電灯も持たず着いたところは磯の小島で、真っ暗ななか海への転落を恐れて一歩も動けないまま岩場で朝を待ったとか、数々の珍道中で笑わせてくれた2流3、ビギ両氏は「とんでもなかったで賞」をも受賞した。

最後に、ここには訳あって詳しくは書けないが、158cmという、普通なら「大物賞」にふさわしい獲物を、しかも2匹(?)も釣り上げた2℃氏には、何故か「大物賞」ではなく「あなたも好きですね賞」が贈られた。経緯については同氏に尋ねられたい。


多少残っていたヒラメの刺身はメウンタンの残り汁でしゃぶしゃぶにされ、概ね皆の腹に納まった。適度に酔い腹がくちくなったメンバーは、今回出席してくれた唯一の女性である岬さんを同行してはまずいようなところに二次会の場を移したようだが、それから先の話は省略せざるを得ない。

かくして2005年度のソウル釣りクラブの活動は大団円を迎えたのであった。

以上