魚の(手抜き)料理



第1章 煮付け、味噌煮、潮汁
◆煮付け。
◆味噌煮
◆潮汁

第2章 刺身
◆なめろう

第3章 焼き物
◆塩焼き

第4章 蒸し物
◆酒蒸し

第5章 ご飯
◆ウロご飯

第6章 珍味
◆皮の湯引き
◆皮焼き
◆イカの味噌カラ

第7章 洋風料理
◆ムール貝トマトソース

第8章 ひと工夫
◆昆布
◆しょうが
◆しょうゆ&わさび



このコーナーでは、釣行後できるだけ手間をかけず、おいしく魚をいただく方法を載せています。一度やってみてください。



第1章 煮付け、味噌煮、潮汁
これらの基本はみんないっしょ。

1.汁をつくって沸騰させて
2.魚をいれて
3.再沸騰してきたら火をとめてしばらく置く。

◆煮付け。
1.汁の作り方
 材料となる魚が隠れるくらいの分量の水をなべに入れる。
 酒とみりんとしょうゆで味付け。酒とみりんとしょうゆは同量でやってみてください。(なめてみたり、出来上がりでお好みの配分を見つけて。)
 (要はアルコール分、甘み、塩分があればいいので、ソジュ+カンジャンでもOKですし、ウオッカ、砂糖、しょうゆでもできます。)
 発展
 昆布をいれるとぐぐっと味がよくなります。
 しょうがをいれると魚の臭みがへります。

2.魚の準備
 うろこさえとってあって、なべに入るサイズになってさえいれば、切り身でも丸のまんまでも、ワタが残っていても、アラだけでもなんでもいい。
 
3.火を止める
 よく沸騰させた汁の中に魚をいれます。火は中火。再沸騰してきたら火をとめます。
 煮すぎ厳禁:煮すぎると灰汁がでるので灰汁とりしなくてはなりませんし、身も硬くなります。
 火をとめたらそのまま15分くらいおいておくと冷める途中に味がしみこみます。

4.たべる。
 

目次へ

◆味噌煮
汁以外は煮つけとおんなじ。
1.汁の作り方
 酒とみりんと味噌で味付け。

発展:すりゴマをいれると風味抜群。

2.3.4.省略

◆潮汁
1.汁
 人数分のおわんのサイズの分量の水をなべにいれて火にかける。
 発展:昆布をいれるとぐぐっと味がよくなります。

2.魚
 刺身をつくるときにできたアラをザル(なければ新聞紙)にならべ、ちょっと塩をふって、しばらく置いておく。 (塩は振り過ぎない。)

 煮付けと同様、うろこさえとってあって、なべに入るサイズになってさえいれば、切り身でも丸のまんまでも、ワタが残っていてもなんでもいい。
 が、まるのまんま入っている潮はあまり飲んだことがないな。



3.火
 よく沸騰させた汁の中に魚をいれます。火は中火。
 このとき4人でお猪口一杯くらいのお酒をいれます。
 味見をしながら塩をくわえて調整。
  再沸騰してきたら火をとめます。
 火をとめたらそのまま15分くらいおいておくといいだしがでます。

4.飲む。
 好みの温度にしていただきます。

目次へ


第2章 刺身

 

◆なめろう

1.魚
  刺身をつくるときにでてくる「ハラス」や中骨から包丁やスプーンをつかって身をこそげ取る。
  (あるいは刺身に挑戦して失敗し、ぐちゃぐちゃになった身を準備する。)

2.薬味
  ねぎ、にら、しょうがなど刺激系野菜
  みそ

3.混ぜる
  1と2を包丁で叩きながらまぜる。時々なめながら味噌や野菜を追加して味を調整。


4.食べる。
  ちびちびなめながら日本酒をいただく。
  あるいは少量ずつ紫蘇のような葉っぱにはさむとおしゃれで香りがよい。


目次へ


第3章 焼き物



◆塩焼き
1.魚
  焼いて食えそうな魚を準備する。うろこはとっておくほうがいい。ワタは好みで残してもいいがとっておくほうが無難。
  太い魚は半分に割って焼くと「中が生焼け」状況を避けられる。
  水気を切っておく。
  控えめに両面塩をなすりつける。
  応用:片面に包丁でバッテンしるしを入れておくとかっこいい。

2.焼く
  バッテンのないほうから焼く。焼けたら裏返す。
  最初の面より裏返した後の焼き時間が短い。

3.食べる。
  熱いうちに食う。

目次へ



第4章 蒸し物:これも簡単です。



◆酒蒸し

1.器に昆布をしく。
  「ひと工夫」のコーナーにもありますが、昆布は重宝します。買っときましょう。
  腐るもんじゃないし。

2.魚を乗せる。酒をちょっとかける。
  器の中に魚を入れる。ついでに季節の野菜やきのこを入れるとよい。
  (菜の花、ブロッコリ、しいたけ、エリンギなんでも)


3.蒸す。
  蒸篭や蒸し器がない方でも、蒸せます。ちょっと深いなべに台になるもの
  (お茶碗に水を入れたものなど)をいれ、その上に器を載せれば大丈夫。
  なべに水をいれて、ふたをして蒸します。(器にはラップをかけておきます。)
  時間は15分。なべの水さえ無くならなければちょっと長くても短くても問題ない。


4.食べる。
  ほんのちょっと、ほんとにちょっとしょうゆをたらしていただく。

目次へ



第5章 ご飯



◆ウロご飯

1.潮をつくる


  塩を控えめに潮汁をつくり、必要分取り分けて冷やす。

2.ご飯を炊く


  水の代わりに冷えた潮を入れて炊く。

3.ウロを焼く。


  三枚におろしたウロ(皮付き)を焼く。ちょっと焦げ目がつくくらい。
  分量はお米一合につき焼き魚半身くらい。

4.まぜる。


  ご飯がたけたら、焼けたウロを投げ込み、ちょっと蒸らす。
  よく身をほぐして混ぜてから盛り付ける。

目次へ



第6章 珍味

 ここでは釣り人で無いと味わえないちょっと通な料理を紹介。



◆皮の湯引き

1.皮
  刺身を作った後に残る皮を5ミリ幅くらいに切る。

2.お湯
  お湯を沸かしてその中に皮を落とす。

3.氷水
  すぐに引き上げて冷たい水でしめる。

4.ポン酢
  水気をよく切ってポン酢(しょうゆ+みかん汁)をかけていただく。



◆皮焼き

1.皮
  刺身を作ったあとに残る皮を割り箸などにくるくる巻きつけ、塩をなすりつける。


2.焼く


  カリカリと焼いていただく。

注意:皮は量が少なく、たいていの場合料理人の胃袋に納まることになっている。



◆ワタの酒煎り

1.捨てないでとっておいたワタのなかから、肝臓と胃近辺を探します。

  要は「食えそうなところ」だけをよりわけます。
  肝臓はピンク色、あるいは肌色をした「カタマリ」です。
  胃の近辺は切って押すとなかから「えさ」がにゅるにゅるとでてくるところです。
  緑色の小さいカタマリは苦いので捨ててください。

2.水で簡単にあらいます。

  腸は内容物を押し出してください。(通はこれがうまいという人もいます)

3.タオルなどで水気を切って小さいなべにいれ、ちょっとのお酒とちょっとの塩をかけます。

  塩は後で足せますから控えめに。酒もワタが軽く浸るくらいで十分。

4.中火位にかけて酒をとばします。

  最初はふたをして蒸すと早く火がとおります。酒の量がへってきたら簡単に混ぜて生の部分がないか確かめます。

5.食べる。


◆いかの味噌カラ 〜作ったらすぐ食べられて、冷蔵庫で2週間は保存がききます。

準備するもの
 刺身で食えるくらいに新鮮なイカ
 味噌
 お酒

1.イカをさばく。
イカのスカートから包丁をいれて切り開く。
スカートから頭+足を引き剥がす。
スカート部分は洗って、えんぺら(先っちょの三角の部分)を引き剥がし、皮をむく。
(面倒な人は剥かない)
頭の部分はワタを切り取ったあと半分に割って、目を取り出す。
洗いながら吸盤をこそげ取る。

2.切る
適当な大きさに切って水を切る。

3.まぜる。
ボウルにイカと味噌を入れて混ぜる。お酒を少し加えると混ぜやすい。
混ざったらワタを加えてまた混ぜる。

4.たべる。


応用 ワタは塩をふって一日冷蔵庫で水分を飛ばすとさらに濃厚になる。
レモンなどのかんきつ果汁をかけると生臭さが消える。
七味唐辛子を振ってたべるとむちゃうま。

目次へ



第7章 洋風料理


◆ムール貝トマトソース〜一見豪華、実は簡単


準備するもの
 ムール貝(これが安い。両手に一杯で1000WON)
 トマト。2個
 たまねぎ 1個
 にんにく 適当

 1.トマトをすりおろす。
おろし金でトマトをすりおろし、フライパンに入れ、火にかける。
 2.たまねぎとニンニクを適当にスライスする。
 3.トマトが煮詰まってきたら、塩と胡椒で味付け。
 4.ムール貝をいれて蓋をする。
 5.貝が口を開いたら大きな皿に盛り付ける。
 6.食べる。

応用
 フライパンをひっくりかえすようにして盛り付けるとトマトが上に載ってきれい。

目次へ



第8章 ひと工夫



◆昆布

 昆布を5ミリ幅くらいにはさみでチョキチョキ切って小瓶につめておくと調味料感覚でお手軽に使えます。釣行時に携帯するのにも簡単


◆しょうが

 冷蔵庫に入れておかないでスライスしてザルにのっけて干してしまいます。
 これも小瓶にいれておくと魚料理のにおい消しとして常に活躍。



◆しょうゆ&わさび

 刺身用にはやはり日本製のおいしいしょうゆとわさびを用意しましょう。特に釣行時に船上で食べる刺身にはしょうゆがついていません。次回は必ず持参しましょう。