人生初!鮎の友釣り in KOREA

日時: 2010年8月20日(金)~22日(日)


場所: 慶尚南道山清郡丹城面/全羅北道鎮安郡天川面/全羅北道鎮安郡富貴面

参加者:
コシヒカリ もぐり ねっち(記)

過去のBanQさんやウォンバットさんの鮎釣行話を聞き、

これはなんとしても韓国駐在中に一度行かねばということで、

予てからコシヒカリさんに連れて行って欲しいとお願いしていたところ、

ちょうど8月20~22日に釣行予定ありということで、

もぐりさんと一緒に参加して来た。長文ご注意。

 

【1日目 8月20日(金)】

 

夜7:30金浦発のASIANA便でもぐりさんと釜山空港に向かう。

金浦のコンビニ内にテーブルと椅子が有るので缶ビールを飲みながら待ち合せようと思ったら、店内が禁酒になってしまっていた。誰が何をしでかしたのか・・・

 

コシヒカリさんは仕事の関係も有り、既に火曜日から現地入りしており、

空港ゲートでフィールドテスターの李さんと共に出迎えていただいた。

 

この李さんは鮎釣り専門の名人で、普段は釜山に住んでいるがシーズンインする

夏場は4ヶ月間釣り場近くのタンソンに家を借り、ここをアジトに各地を釣り歩いているそうな。

日本語もとても上手で、どこで習ったかと尋ねたところフランス留学中にお付き合いした

日本人の女性からフランス語を日本語で教わったとか・・・

 

李さんの運転で約1時間20分、タンソン(慶尚南道)に到着。李さんのアジトに行くと、

韓国各地から既に大勢の鮎キチ釣り師達が集まっている皆さん李さんを慕って集まってくるらしく、

今回はコシヒカリさんが来るというので更にいつも以上に大勢集まっているそうな。

 

ここで一部装備を車に積み込み、本日のお宿であるモーテルへ。

モーテルの名前は「HERA MOTEL」。鮎を釣りに来たけど「へら」なのが可笑しい。

廊下のブルーな照明が多少イカガワシく感じられるが、韓国では家族旅行でもモーテルに泊まる。

 

近所のスーパーでビール、ソジュ、ツマミを買い込み、部屋で酒盛り開始。

例によって馬鹿話で盛り上がり気付けば2時近くということで、各自就寝。

 

【2日目 8月21日(土)】

 

朝7時に李さんのお迎えでモーテルを出発。今日の釣り場となるデリャンチョンを目指す。

途中ドライブインで朝食にうどんを食べ、小一時間でデリャンチョンの食堂兼宿となる

チョンバン山チャヨンヒュヤンリムに到着。

 

 

ここでコシヒカリさんが社長を務める韓国D社さん社員の皆さん4名も合流。

男女各2名だが、皆さん鮎専門で釣行を重ねているベテラン。

それにひきかえ、今日が人生初鮎釣りのもぐりさんと私は勝手がわからず右往左往。

コシヒカリさんのお世話になりっぱなし。

 

 

それでも装備一式を拝借して出来上がったのがこれ。

 

でも竿を持っていないので釣りかどうかわからず、新型のカブトムシ捕獲隊か?という声も^^;

 

9時半頃に川に入る。途中既に釣りを開始していた李さん他の釣況を眺めるが、

あまり釣果が伸びていない中、李さん一人が続々と釣り上げる。流石はテスター。

皆さんよりも更に上流にあるポイントで実釣開始。

といっても仕掛けの構成や機能も十分に理解出来ておらず、

まして立ち込みで9mの長竿を操るなどという芸当はいきなりではちょっと無理。

ということで、まずはコシヒカリさんにお手本を見せていただく。

大ベテランの貫録と余裕で手際よくおとり鮎を水中に離し、

鮎が川の中程まで移動したと思った瞬間、いきなりヒット!

これにはさすがにもぐり&私の生徒2名もびっくり。更に次の1投でもまたヒット。

凄い!コシヒカリ先生。海釣りでは何度もご一緒しているが、やはり本業は鮎だった。

 

ちなみにこのポイントの鮎は非常に大きい。先日も29cmが出たとのことだが、

釣れる鮎は殆どが25cmクラスの大物である。

 

先生による実演指導も終了し、いよいよ実釣へ。

しかし、川に立ち込み、長竿を操作しながら0.5号以下の細い糸を扱う・・・

そして元気な大型鮎。本当に手返しや操作が初めは難しい。

なかなかYOU TUBEで見た様には行かない。

ところが開始直後の数投目で私にヒット。型が良いせいもあるが、

想像以上に強い引きである。いくら竿を立てても魚が手元に寄ってこない。

おとり鮎のお尻付近に付けたイカリ針が鮎の背にかかってるのでおとり鮎が宙に浮いて

その下を鮎があっちこっちに泳ぎ回るという状態。我慢しきれずに更に竿を立てると、

2尾の鮎がこっちに向かって飛んでくる。もちろんタモ網で華麗にキャッチなんて無理。

四苦八苦してなんとか取り込む。それにしてもなんと手際悪く不格好なことか。

 

新鮮なおとり鮎を確保したので、さぁ気合いを入れてもう一丁と思ったのも束の間、

先程の不細工な取り込み中に糸のどこかによじれか何かが出来たらしく、

そこから仕掛けがぷっつり。新鮮おとり鮎もそのままオサラバとなってしまった。

 

その後もぐりさんにもHIT。やはりかけた後の取り込みにはかなり苦労している。

隣でコシヒカリさんが手とり足とり指導してくれるが、なかなか言うとおりには行かず、

これまた四苦八苦である。

ここでもぐりさんはもう1尾釣り上げた。流石によく釣る。

しかしこの後が続かず、1時過ぎまで粘ったが結局ここまでコシヒカリ2尾、もぐり2尾、

ねっち1尾の釣果。名誉の為に言っておくと、コシヒカリさんは殆ど我々の

子守りをしていたので、釣果を並べるのはおこがましいのだけれど・・・

 

昼食は屋根付きの縁台の上でタットリタンとメウンタン。

初めて関係者?が全員集合してみると総勢20名を超えている。

当然ビールとソジュで乾杯~! 昼から結構飲んだ。

少し酔いを醒ましてから、今度は車で同じ川を少し上流に移動。

 

 

しかし、ここでトラブル発生。

午前中に多少釣った鮎はおとりとして使ったり、うっかりして逃げられたりで午後に使うおとりがわずかしかない。この貴重な鮎を根がかり等でロストしてしまい、釣りができない。

釣って釣れないならまだしも、釣りができないのは辛い。しかも快晴の炎天下。

やることが無いので水に浮かんで涼をとるが、補給用の水分を持ってこなかったため、途中で脱水気味になった。日本では熱中症で何百人も亡くなっているとか・・・

 

 

その後別チームの釣り人におとりを1尾もらって釣りを再開したが、

このおとりも既に弱っていて使い物にならず、結局6時過ぎに終了。

終了間際にもぐりさんが執念で1尾かけた。立派立派。

 

宿に戻って夕食までの時間、風呂や片づけに・・・と思っていたのだが、

この宿が凄かった。部屋は男5人(釣りクラブ3+D社2)の雑魚寝だが、

窓が小さく密閉感の強いオンドル部屋。

大きい扇風機を点ければなんとかしのげるが、やはり蒸し暑い。

室内の冷蔵庫は空けると強い悪臭。布団類もかなりカビ臭く、

全部は使えない。これで1部屋10万ウォンはちょっとね。

 

更に追い打ちをかけたのが風呂、というかなんというか。

浴槽が無いのはもちろんシャワーも無い。お湯も出ない。

蛇口から出て桶にたまった冷水を浴びるだけ・・・石鹸もシャンプーも無し。

水浴びモデルはコシヒカリさん。

 

昨今あまり出来ない貴重な経験をさせていただいた。

同行のD社女性陣も同じような待遇らしく、かなり気が立っていた様子。

 

夕食は豚肉の焼き肉=サムギョプサルで大宴会。

酒が入るに連れて昼間の疲れと水浴びの苦労も忘れて盛り上がる。

 

ここで活躍したのがD社女性陣。このお二人、本当に酒がお強い。

焼酎を韓国式に次々と一気飲みする。

徐々に目が据わり、辺りに危ない視線をばら撒き始める。

飲ませ上手で自分も強いから手に負えない。

誰かしらゲストを呼んで来ては杯を重ね続ける・・・でも、

こんな女性営業マンが居たら韓国では結構ウケるだろう。写真は掲載不可。ミアネヨ~

 

我々は笑顔の練習。

 

 

知り合いの多いコシヒカリさんは大善戦中。あちこちの人に声をかけてはかんぱーい!

その後2次会?が別の縁台で繰り広げられたが、

もぐりさんと私は遠慮して部屋でマッコリでのんびり。しかし、

コシヒカリさんだけはそこに混ざって飲酒継続。

ふらふらで部屋に帰ってきて「ふぁ~飲んだ~

洗面器にビールとソジュ混ぜてコップですくって一気した~」と。

これのこと・・・↓

昼の疲れも相まって、12時前には全員ご就寝となった。

 

【3日目 8月22日(日)】

 

朝7時半から縁台で朝飯。昨夜あれだけ飲んだのに、

まだ焼酎を飲む韓国男子・・・恐れ入る。

 

さて、今日は昨日後半の借りを返して大漁と行きたいところ。

昨日色々学んで試せなかったことをやりたくてうずうずしている。

 

釣り場に向かう途中、コシヒカリさんお勧めの景観ポイントを紹介してもらう。

通称「おっ○い山」。

写真でおわかりの通り特に右奥の山がかなりリアルでコシヒカリさん大のお気に入りだそうな。

 

今日向かったのは宿から更に小1時間走った全羅南道のチョンジャチョンという川。

ここは昨日に比べると鮎のサイズも小さく、20cm欠ける程度の大きさ。

但し数は狙えるとのことで、期待しておとり鮎を送り込む・・・が、なんと、

この鮎も既にグロッキー状態であまり働かない。

あぁ、またおとり無しで釣り出来ないか・・・と暗くなっていたところ、

近くで釣っていたお酒の強いD社女性社員がかけたので、1尾おとり用にいただく。

これが奏功したのか直後に1尾を釣り上げ、その後は飽きない程度に釣れる。

私は幅10m程度の範囲内を探って釣り続けたが、

コシヒカリさんはあちこちと動き回って釣っている。

 

鮎は1m四方の縄張りに入ってきた別の鮎を攻撃する、

従って縄張りの主が釣れてしまうとそのポイントはしばらく掛からない。

従ってマメなポイント移動が必要なのかもしれない。

対象的にもぐりさんは同じポイントをじっくり攻めている様子。

するともぐりさんが1尾かけた。やり取りを見ていたら、抜きあげてのタモ網キャッチに挑んでいた。

が、飛んできた鮎をキャッチし損ね、鮎はもぐりさんの周りを半周、ここでなんとかタモ網に収めた。

ギリギリセーフ。

結局私は1尾手元でばらしたものの、7尾をキープできた。こしひかりさんが15尾、

もぐりさんはポイントが枯れていたのか前述の1尾のみの釣果。

 

 

今日は遠路ソウルまで車で帰るので、午前中で釣りを終えた。

 

先に上がっていた皆さんたちのもとに行くと宅配のピザとコーラが準備されていた。

韓国料理漬けだったので、たまには新鮮で良いものだ。でも、やっぱり、ここでも、ソジュ。

 

帰京前に今日はお湯でシャワーを、ということで近くにあるチャンゲという町のサウナを目指す。

が、改装中でお休み。といって今更引き下がるわけにもいかず、

結局近くのモーテルで2部屋借りてシャワーを浴びた。

 

帰路はソウルまで250km。途中天安等でかなりの渋滞も有ったが、

それ以外は順調で、7時30分には東部二村洞に到着した。

 

辛いこともあったが、やはり滅多にできない貴重な経験であり、

韓国の皆さんとの交流も楽しい思い出となった。

コシヒカリさんは今シーズン既に300尾近い鮎を釣りあげているそうで、

人生初鮎釣りの我々が到底敵うはずがない。経験と道具、

そしてセンスと釣りたい気持ちを兼ね備えなければ、

なかなか簡単にはいかない奥深い釣りである。

 

帰宅後、早速塩焼きにしていただいたが、まず生で持っても全然生臭さが無いのに驚いた。

塩焼きは想像通りの美味しさで、ご近所さんにも配って喜ばれた。

 

何から何まで面倒見ていただいたコシヒカリさんには、心からお礼申し上げます。

韓国の川と魚にもありがとう!カムサミダ~!
 

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