一瞬の微笑み(済州島釣行記)

日時: 201026~28日(金曜日~日曜日)

場所: 済州島
参加者:石兵衛、もぐり(以上土曜日のみ)、セミプロ、ウォンバット(土、日)

              文責:ウォンバット

 

1月に引き続き、大物ヒラマサを狙って、またまた行って来ました! 済州島。 

今回はいつものメンバーですが、今回は最近のあまりの済州島(チェジュド)釣行の多さに、石兵衛、もぐり家の奥様方からイエローカード! 日曜日は小学校の先生の謝恩会があり、

ご亭主は家で子守していないと車裂きの刑が待っているんだとか・・・・  

 

 

 ご愁傷様。  お二人は土曜日1日で帰り、2日間のんきに釣りが出来るのは、キロギアッパ(単身赴任)のセミプロとウォンバットということになりました。 さて釣れるかな?

 


 

二月最終の週末にあたるこの日は、韓国の人たちの本年度最後のバカンスにあたるらしく、今回本当にエアチケットを取るのに苦労しました。 私と石兵衛さんはなんと午後4時の金浦発の便しかなく、やむなく会社を早引けして飛行機に乗り込みます。(実は空港で早くも前祝の乾杯が・・・・) 

 


 

 後発のもぐり、セミプロ両氏は7時半前後のフライトなので、チェジュで3時間近く待つことになりました。 羅船長の奥様に運転してもらい、今回はチキンの韓国風バーベキューを食べに。 このバーベキュー、普通の鳥じゃなくてアイガモかなんかでしょうが、ピリッと辛味が効いてとっても美味しかった。 チェジュの銘酒、「ハルラ山」によく合います。 

 

 

9時以降は船長のお宅で、後発部隊と合流、またまたハルラ山の応酬が・・・・ 皆さん、本当にお酒が好きですね。 本格的な釣り師では、鈴木さん、丸橋さんなんてお酒、まったく駄目なんですが、今まで私がお付き合いしたシドニー、ソウルの両ジギングクラブメンバーは、釣りとお酒の間の境目が限りなく薄い方たちばかりでした。

 

 「世の中に酒と女は仇なり、  どうぞ仇にめぐり合いたい」 なんて・・・・・・

 

 

翌日は新月の大潮、と願ってもない潮周り、気温も結構暖かくて絶好の釣り日和、 と思ったら、あらら 風が結構強くて沖にはウサギが飛んでます。

船長の判断で30分遅らして、8時半に港へ。 うねりの残る海上を、マラド目指して出船です。

 

 

風は少し強いけど釣りには支障なく、良い潮なので期待十分! ところが意外に漁師の船が出船していません。 案の定、しゃくれどもしゃくれども魚の反応なし。 悪いパターンになってきました。

 

もう済州島には完璧になれた4人は、どこかで神様の微笑む一瞬の地合いがあることを信じてひたすらにしゃくり続けますが、本日はぜんぜん反応なし。 特に石兵衛さん、もぐりさんは車裂きの刑を逃れるため、本日中にソウルへと帰らなければならないので切実です。 昼食も取らずにジグを替え、パターンを替えながら魚を待ち続けましたが、サワラが一瞬の当たりで石兵衛さんのショックリーダーを切っていった以外は、誰にも外道すら当たりませんでした。

 

 

パラパラと雨の降ってきた午後2時半、とうとう業を煮やした羅船長の「アゲロヨ~!」の一言で早上がり。 春先特有の水温の急低下なんだと思いますが、こういう日はどうしようもないですね。 

 

 おかげで帰る前に銭湯に行っていい男になった石兵衛さんともぐりさん、明日の釣果に後ろ髪引かれながらもタクシーに乗り込みました。 「明日もがんばってくださいね!」と笑顔で手を振るお二人。 本当は「俺たちが帰ったら絶対釣れるなよ!」と思ってるに違いないんですが、「有難う、がんばります!!」と手を振り返すセミプロとWB。 建前と本音を使い分けるのが大人の世界。  とかく人の世はむずかしい・・・・・

 

翌日は昨晩の雨もカラリと晴れて、波も収まり最高の釣り日和になりました。 

これで釣れてくれれば言うことなしなんですが、そうはイカの○○○○。 案の定、一旦低下した水温はそう簡単に魚の食い気を回復させないのが普通です。

 

 

それでも魚探には、昨日と違ってポイントには多少のベイトの痕跡が映ります。 羅船長の船には、昨年末から後部座席の上にも釣り人用の魚探が設置されたので、ポイントを通過するときにも、魚影のあるなしが一目でチェック出来、大変便利です。  シマノの「探見丸」って出た時には、「そこまでするか~?」って思ったものですが、手元の魚探で確認しながらの釣りって結構楽しいものなんですね。

 

つり始めて1時間、セミプロさんの 「キタ~!!」 の声が響きます。 ただしどうも引きが弱いようで、「サワラかな?」というつぶやきが・・・・

 

案の定、90センチクラスの結構なサワラでした。 チェジュのサワラは油が乗って大変美味しいので、これはこれで大歓迎です。

 

 

次に私が底近くで落とし込んだLV2,270gがふわっと動いて、結構重い魚信が現れました。 でもヒラマサとはちょっと違う感じです。

 

上げてみてびっくり! なんと95センチのシーバス(スズキ)でした。 チェジュのデカいシーバスはSJC釣り会員の間でも最近話題になっていて、近く本格的にやろう、と考えていたんですが、なんとヒラマサ用のジグに簡単に掛かっちゃった!

 

 

さすがに外洋のスズキは腰まわりが太くて、大変にパワフルです。 ヒラマサの外道には違いありませんが、これはこれでとっても嬉しかった。 昨年於青島(オチョンド)で作った自分の記録を大幅に更新です。

 

気を良くして、再度投じたLV2にまたまたヒット~! 今度はヒラマサ特有の早くて重い動きが伝わります。 2日間待って当たったヒラマサ、本当に貴重で、慎重に取り込まないと・・・・

 

 

あがったのは丁度90センチ。 不思議な事に、この時の地合いでバタバタッと釣れた3匹は、種類がみな違うのに型はまったく同じ90センチ、でした。 

 

釣れたのはこの30分だけ、後は昨日とまったく同じでしゃくれどもしゃくれども・・・・ 後半は船長も参戦して、得意の電動でしゃくり倒しましたが、まったく掛かりません。 本日も3時に、「アゲロヨ~」の声が力なく響いて、ジエンド!となりました。

 

幸運の女神には前髪しかない、というけど(なんか想像すると、へんな髪型ですね・・・) ジギングはこの女神の微笑む一瞬の地合いを、いかに自分のものに出来るかが重要だと思います。 今回は2日間で、セミさんと私に神様が微笑んでくれたのはたった30分でした。 この30分を二人とも物に出来たので、まあ良かったかな、と思います。

 

幸運の女神より怖い山の神のおかげで、2日目を逃した石兵衛さん。もぐりさん、次回は神様たちの都合をうまくやりくりして、ヒラマサ釣りましょうね!!

 

(おしまい)

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