テジンハン遠征記

♪春は名のみの鱈の冷たさ

 2月7日午前3時、いつものように東部二村セブンイレブン前を出発。
見送りはモグリ氏。愛嬢の怪我で涙?の出走中止。イヤイヤ見上げた
パパぶりです。ここで強行出場すると100年祟りますぞ。
というわけで参加者11名が40人乗りの豪華大型観光バスでいざ出発!
なんという贅沢。時節柄いいのかしら?いいんですゥ!自費ですからァ。
でも広い車内に小じんまりとまとまって座るところはやっぱり日本人。
ひとしきり騒いだあと車内はシーンと静まりかえり、目が覚めた時には
ワープ航行の我々はあっという間に目的地の海岸線を走っていました。

 午前6時半テジンハン到着。昨年と同じ朝青龍(似?)船長のお宅に
移動してラーメンとキンパプで朝食。『あれぇ、ラーメン持ってきたんだ』
『キンパプもキムチもかい?』と朝青龍夫人。『ウチのはウマイいよ』と
やっぱり出ました漬物自慢。



 乗船前にジグをセットし午前8時出船。みるみる陸地が遠ざかります。
うっすら雪を頂いた山脈がかすかに望めます。微風、波も無いいわゆる
凪状態。『凪倒れだったりして』とBan-Qさん不吉なこと言ってました。
なんせ目の前は北朝鮮。お願いだからエンジントラブルなんかで北へ漂流
ってなことが無いように祈るばかり。『自己責任』という言葉がチラリ。
20分足らずで釣り場到着。仕掛け投入の合図が『ポーッ』と鳴ったぞ。
ヨッシャーッ戦闘開始。



 右舷に全員勢ぞろい。秘伝の(テキトーと同義語)シャクリを駆使して
60m前後の海底にいる....ハズの鱈を狙います。ところがどうした
全く反応無し。剣豪ウォンバットさん怪力にモノを言わせお面!お面!
実に男らしい。根掛かりをものともせずブツッ、ブツッ。うーん男らしい。
いつもはしょっ端に釣るねっち会長、今回はどうしたことかとても静か。
 ミヨシに陣取った常連石兵衛さんもこの日は不調。『あれぇあんな所
に船なんかいるんかよ』の声の先を見ると大型船がこちらにまっしぐら。
巡視船かと思ったのですがえらくデカイ。『その辺にいきなり水柱が上が
ったりしてヘッヘッ』と石兵衛さんお気楽モード。『イージス艦世宗大王
だ!』とコシヒカリ。そうに違いないと勝手にもう決めて掛かっています。
どうやら不審な遊漁船を窺っている様子。こちらの会話も全て探知して
いるハズです。なんせイージス艦ですから。『日本人の釣り客であります』
『ボーズのようであります』『ヘボ共め面舵いっぱーい』。艦は右へ反転。
デカイ横っ腹をつかの間見せた後彼方に去っていきます。やれやれと思った
とたん俄かに不安が襲います。『行っちゃだめぇボクたちをズーッと守って
てぇ』あーあ行っちゃった。

 午後1時納竿まで残り2時間。朝青龍船長小まめに場所変えを試みます
が結果は出ず。その時まさに午前11時0分『よぉーし来たぁ!』の叫び。
オマツリではありません。その証拠にちゃんと生体反応があります。でも
何故か電動リールを手で巻いているドジヒカリ。あろうことかコードレス
バッテリーの充電をし忘れ途中でダウン。カッコ悪い手巻きとなりました。
朝青龍船長待ってましたと飛び出して来たのはいいけれど、あれあれ?
手に持ったギャフを使わず、カメラで海面の魚をパシャパシャ撮影。
ようやく上がった魚は55cmの本命の鱈。良く見ると針が上唇の外から
入って下唇の外に抜けたため口が開けられず鱈さんえらく困った表情です。
『スレだねスレ』とねっち会長あったかいお言葉。

     

 ようやく待望の一尾が出て再び全員に活気が戻りましたが、その後も
不調。ジグが道糸に絡んでエビ状態になったのを勘違いした石兵衛さんの
『来たぁ!』の声で船中に一瞬緊張が走ったのがせめてもの見せ場。その
時顔からはみ出すほどの笑顔でウッドチャックさんがトモの方から走って
きました。手には20cmくらいのオレンジ色の魚がプラプラ。なんだこ
りゃということでしたが、後で調べたらフサカサゴ科のメバル属アカガヤ
に似ています。背鰭軟条数も12本あるようですからガヤモドキではない。
ま、真偽はともかく正真正銘2匹目の魚です。チュッカハムニダ。
ねっち会長の『延長する?』にも衆人声無く遂に納竿とあいなりました。



帰港後ベタな4コマ漫画のようにお魚を買い込み、ウッドチャックさん
の同僚の知り合い(つまり他人)のシクタンで冷麺を食べ帰路につきまし
た。現地撤収は午後3時頃。東部二村洞到着は午後6時半と驚異的
なスピード帰着となりました。
 
     

さっそく国士無双さんのお部屋に直行し反省会の準備です。既に獲物の
到着を待つばかりになっており、釣ったじゃない買った魚が手際良く料理
されていきます。大カジカとオマケの雑魚が大鍋にあふれてダシ汁が入り
ません。ヒラメと本日の本命鱈は当然お刺身。海マスは荒塩を振って塩焼
き。豪華な料理とお酒に夢中で写真がありません。ゴメンナサイ。



●ホントの反省会
 冬はやっぱ鍋だね。鍋なら鱈だねと毎年2月に出漁していますが、これ
は食べる上の話。朝青龍丸の船内に貼ってあった写真は全て8〜10月の
釣果でした。なんとTシャツ姿のアガシが良型を持ってニッコリ。数なら
秋口の方が良いのではないだろうか?『軟弱なヤツ!』と怒られそうです
が、是非今秋試してみませんか?


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