『ホンウォン港ヒラマサジギング 〜ソンオ・ジャーク〜』

2008年9月6日、ホンウォン港

今回の釣行は、メタルジグによるバーチャルジギング、対象魚は「ヒラマサ」。
ヒラマサは、ブリやカンパチに良く似た回遊魚で、この中でも遊泳スピードが速く、
パワーも瞬発力も優れているとされ、船釣り、磯釣りの人気魚である。
大きなものは1mを超えるものもおり、釣りの時期はブリとは対照的に
夏から秋にかけてとされ、今回は、その旬の時期を狙った釣行だ。

ソウル釣りクラブにおいては、チェジュ島でのヒラマサジギングの実績がある。


一週間前からありがたいお誘いを頂いてから、自分のウロク竿と電動リールでどのように釣るか、
いろいろ想像してみたが、いまいちイメージがわかない。
どうすればヒラマサがメタルジグに食いついてくるのか、ということを、
過去の釣行記をみながらいろいろ考えてみた。
結論的に、「ロングジャーク」をうまく使うことが鍵であるように思われた。

PeeWeeさんの釣行記にもあったとおり、ロングジャークの次の瞬間に来たと言う。
トムさんが必要だ、と言っていた硬いロッドは、ルアーの操作、特に動き出しをキビキビ行うことができるということであろうか。
ロングジャークも、キビキビしたルアー操作も、要は魚に「ここにうまそうなえさがあるぞ」と
アピールすることが大事なのに違いない…でもウロク竿じゃ、きびきびと動かすのはなぁ…

ということで、作戦は「ロングジャークによって魚を誘い、その次のアクションで魚にルアーをくわえてもらう」に決まった。
後は、実践あるのみ。

午前1時ごろ東部二村を出発し、ホンウォン港に到着。今回は、石兵衛さん、ユンケルさんが磯組、
その他が船でヒラマサを狙う。とくに石兵衛さんは「本業に戻る!」の言葉が示すとおり、対象魚は「石鯛」だ。
つれたら… ゴクッ。。。


現場について、メタルジグに大型の針や200ポンドまで耐えれるようなスプリットリング、スイベルを(ほんとにそんなの必要?
と思いつつも)取り付け、道糸であるPEラインと、フロロ・カーボンのリーダーを結束する。
海のルアー釣りにはとっても大事な作業だ。



結びに興味のある方は、下記をどうぞ。
http://www.turigunohayashi.com/subnot8.htm
http://www12.plala.or.jp/noc/LineSystem/line_sys.htm

ちなみに石兵衛さんは、結び目から見てSFノット+FGノットが組み合わさったような結び、
別の言い方だと、ニューSFノットのリーダーの編みこみがない結びをされていた。
いずれにせよ強烈に結んでるー、という感じ。しかしこの鉄扇のようなメタルジグには驚くばかり。
ほんとにこんなものに食いつくのだろうか…?

いよいよ出船、仲良くナンシーさんが作ってくれたおにぎりを食べて満足げに、



まずは磯組みを、見るからに危なそうな磯に下ろす。




ここで少し磯組みのユンケルさんの釣行記をみてみよう。

−−−ユンケルさん釣行記1−−−
石鯛組の人々は前方40Mぐらいのポイントを狙って投げ始めていたが、
浮き仕掛けに慣れてない私は、何らかの組み合わせでエビを付け、目前の海に投げ始めた。

途端、キレイに見えた子魚たちが一斉にエビに食いついて集まる。
面白い、、、、
マキエを投げるとサヨリと子石鯛群れがどんどん集まってくる。
面白い、、、、
その面白さも30分。冷静に考えると、このままでは釣れない事に気づいてしまった。

ツケエのエビが、海の底まで届く前に食われてしまう、、、
マキエを他のところに投げ、仕掛けをすぐポイントにキャスティングしても無駄だった。
サヨリの食欲に完敗だった。

そんな中、私がいる磯場より少し高いところで石鯛を狙っていた船宿の人が40CMぐらいの立派な
石鯛を釣り上げた。
おお、、、食べたい、、、、

石兵衛さんが気になり、首を回すと、そこには海を静かに眺めている石兵衛さんがいた。
沢山釣ってください!!と心の中で応援した。



−−−ユンケルさん釣行記1終わり−−−


途中で、石鯛釣りのえさを渡しに磯によったところ、船宿の店長が早速一匹吊り上げたとの事で、ストリンガーを
引き上げて魚を見せてもらった。なんせ私も天然良型石鯛をみるのがはじめてであったので、
横にいたsuさんと大いにハシャいでお祝いの拍手をしたところ、店長は気分を良くしたのか
なんと気前よく食べろと!!
店長の親切に感謝しつつ、石鯛が食べれるということに、心が躍った。
まぁ200、300gもあるジグを引いて石鯛は釣れないだろうし…

さて、いよいよこちらもジギング開始だ。
ポイントの近くには、ヒラマサをえさ釣りで狙う船が何艘かある(かかり釣り?)。
なんでも、ヒラマサはコマセによく反応するとのことで、ジギングもそういったえさ釣りに
集まったヒラマサを狙うのだとか。

イメージトレーニングを重ねた、「ロングジャーク」だが、なかなかうまくジグを引けない。
ロングジャークをすると、電動で糸を巻くといっても、次のアクションまでにかなり糸が
たるむ。そのときに魚がジグをくわえると、さすがにあんなにでかくて重いジグだから、違和感を感じて
放しててしまうのでは。。。?と気になる。ということで、ロングジャークを行った後、
2度ほど小さく引きながら、再度ジグを下に沈める、というのが気分的、リズム的にもしっくりきたので、
これを基本パターンとして試行錯誤を続けた。

と、ロングジャークの次のショートジャークをやろうとした瞬間、根がかり以外に経験のない
重さを感じた。ドスン、という感じ。電動は糸を巻けずにウンウンうなるし、さおは持っていかれそうになるし…
はて、でも魚の引きにしては頭を振る感じがない。しかし、もうすぐリーダーが見える
ころの水深だ、ということにすぐ気づき、根がかりではない!と思った。
次の瞬間、リーダーの先にある何かは、船の下にもぐり、反対側に行こうと、方向を変えた。
あぁ、やっぱり魚だ。ものすごい引き。



ヒラマサだった。



磯組みはどうだろう。

−−−ユンケルさん釣行記2−−−
サヨリ対策は何も効かず(実際対策なんかないーー;)、それであればサヨリを釣ろうぜ〜〜
持っている針の中で一番小さい針に切り替え、エビも小さく付けてキャスティング開始!

よっしゃ!!1匹目ゲット、、餌を食うのも見えるし手答えもある、、、
面白い、、、^^

しばらくサヨリたちと遊んでいると、石兵衛さんが私の方に向かってくる。
こんな良いところでサヨリ釣りはありえない、、、と言う事で潮の流れがあるポイントに移動して
仕掛けを作り直してくれた。
「本流のところにキャスティングして浮きを流す!マキエを3回投げる!3分後に回収!その繰返しだ!」
「サヨリなどは気にするな!」
「はい、分かりました」
そこから本当の磯釣が始まった、、、、が、、、午後に入ってからだった。

3の3方式キャスティングを5回ぐらいした頃、浮きがスムーズに沈んでいく、、、、、
何? と思いながら竿を急に上げると重いあたりがきた、、、
竿から伝わる初めて感じた感触に興奮度UP、、、、でしたが、、、掛かった魚を確認できず、切られてしまった。

少し、やり方が分かってきた。
目が飛び出そうになるほど浮きを見続けていたら、またまた沈んでいく、、、、よっしゃ!!!
今回は絶対釣り上げるんだと気合を入れた、、、
そして焦らずにリールを巻いたり、止めたりし、5分後にやっとヒラマサが水面から見えてきた。^^



ヒラマサの手答えはサヨリに比べるものではなかった。

−−−ユンケルさん釣行記2終わり−−−

このとおり、後で知ることになったのだが、ユンケルさんも石兵衛さんの指導のもと、
見事なヒラマサを釣り上げた。おめでとう!!

そんなこんな、気分をよくしていると、また、まったく同じタイミングでドスン、と来た。同サイズのヒラマサだ。
2匹もつれるなんて…で、このときは2匹目だから、ということでか、早く自分も釣ろう、ということでか、
誰も写真を取っていない。あしからず。

で、結局ジギング組みは、その2匹だけ。相当なやり手なはずの、船宿一族のお兄さんも坊主だった。
ビギナーズラックか、イメージトレーニングの賜物か…いずれにせよ、念願どおり、ヒラマサは釣れた。

で、気になる磯組みのその後は…

−−−ユンケルさん釣行記3−−−
石兵衛さんは撤収時間まであたりもなかったとの事で残念でしたが、、、
カッコいい一言「磯釣りは釣れる時もあるし、釣れない時も沢山あるんだから良いよ」
やはり名人だった。
−−−ユンケルさん釣行記3終わり−−−

…さすが、石鯛師…

−−−−×−−−−×−−−−×−−−−
反省会は、はっきりいってやばかった。天然ヒラマサに(船宿の店長にもらった)天然石鯛、
どちらも、めったに食べることのできない高級魚だ。気分もいい、味も最高。






それにしても、皆さん料理のお上手なこと^^
写真こそないが、鍋料理もとってもウマかった!!






あ、そうそう、いい忘れましたが、「ソンオ・ジャーク」なんて、どなたがおっしゃったのか…
単なる素人の試行錯誤です。ですがそれを釣行記の表題にせよ、とのご指令がありました。
でも、いつかそのジャークでメーターオーバーに挑戦したい。
そのときはもう少しいいタックル買うかなー。
(おわり!)


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